退職してニートとなる場合、世帯分離はしたほうがいいのか?|一人暮らしから実家に住所を戻すときのケース

記事内に広告が含まれています。

うつ病で会社を辞めたことで、実家に帰省することになりました。これまで一人暮らししていたので、住所を実家に戻さなくてはいけません。

手続きをはじめて気になったのは、父の世帯に入るべきか分けるべきか、ということ。

ぼくの場合ですが、最終的には世帯分離したほうがいいという結論に至ったので、その理由をまとめてみます。

(モデルケースは自身であり、すべての人に当てはまるわけではありません。あくまでも参考としてください)

今回のモデルケース

ぼくは退職後、国保へ加入しました。扶養に入ると雇用保険の傷病手当金をもらえないためです。

世帯主である父は現役のサラリーマンです。国保や年金は世帯単位の収入で計算するので、もしかすると支払う金額が上がってしまうんじゃないか……と心配になりました。

国民健康保険の金額は変わらない

まず、国保について。ぼくの場合だと

  • 親が社会保険(会社の健康保険)に入っている
  • 同じ世帯に国民健康保険の加入者がいない
  • 年金暮らしをしている人はいない

ため、自身の国保の納付料金は変わりませんでした。

世帯主が社会保険などに加入している場合でも、その世帯に国保加入者がいるときは世帯主が納税義務者になります。
この場合の世帯主を擬制世帯主といいます。(この場合、世帯主の所得などは保険税の計算に含まれません。)

知多市

社保しか入ってなくて、世帯内に国民健康保険への加入者がいないのであれば、自身の納付料が変化することはないと思います。

(保険料における「均等割」「平等割」についても、前年度の世帯主は自分であり、基準額より大幅に上なので軽減措置はナシ)

ぼくのように現役で働く親族のもとに戻るケースだと、国保料と世帯との関係はあんまり無いのかもしれません。

国民年金の納付額は「世帯」の所得で決まる

ただ、国民年金は違います。

国民年金は、個人ではなく「世帯の所得」によって納付する金額が変わってくるからです。

収入が高ければ納付額も増えるし、収入が低ければ納付額も少なくなります。

免除・猶予の申請も世帯で審査

国民年金の免除や猶予についても同じで、世帯の収入で審査される仕組みとなっていますが、会社を退職した人には「失業による納付の特例免除」があります。

市区町村の役所で申請することにより、保険料の納付を免除or猶予としてくれる制度です。

ただ、この特例免除は世帯主と配偶者の所得に応じて審査されます。

たとえば、父(世帯主)が現役のサラリーマン、母がパートで働いているとした場合。自分が父の世帯に入るなら、たとえ自分の収入がなくなっても、父と母の収入がありますよね。

世帯全体で見れば、所得はゼロになったわけではないんです。

だから、自分の収入が減ったとしても、世帯が一緒であれば年金減免の審査ができなくなってしまう可能性があります。

家族の所得をまとめる手間が減る

あとは単純に、世帯分離しておけば自分の所得だけ管理すればいいので、手間は減るはず。

たとえば、国民健康保険や国民年金の納税通知書は、毎年7月中旬ごろに発送されます。

国保や国民年金を納める義務は世帯主にあるので、自分が払うべき納付書などの名義は、すべて世帯主の名前となります。

(今回の例だと「父の名前」で納税通知書が来る)

自分で国保や年金の手続きを行うのに、そのつど父の名前で届いていたら、開封するときに了承を得ないといけません。

また、世帯の収入を出すためには、両親の給与明細や源泉徴収票が必要です。

年金の免除申請するときなど、世帯の収入を計算する場面が出てきたときに、いちいち書類を準備してもらうのも面倒ですよね。

世帯分離の損得は「人による」

自身をモデルケースとしたときに、世帯分離をしたほうがいいのか?という話をまとめてみました。

ぼくの場合は世帯分離したほうがいいと結論づけましたが、

  • 自営業や年金暮らしをしている家族がいる
  • 副業などで別収入がある
  • 国保について、市町村で独自に設けている条例がある

などの条件でコロっと違う結果となるかもしれません。

結局、世帯分離をすることで国保や年金の免除・減免などのメリットを受けられるのかは、ケースバイケースなんですよね。

世帯分離については、自分の状況などを伝えながら、役所に相談しましょう。

ちなみに、ぼくは段取りが悪すぎたのもあり、3回くらい役所へ聞きに行ってました……

雑記
スポンサーリンク